今回は、国税専門官を受験する(した)みなさんが気になっていることについてお答えします。
結論から述べれば、このサイトを見ていただいている方が採用漏れする可能性はほぼ無いでしょう。95%は大丈夫です。
そもそも、受験者の大半が国税専門官を第一志望ではありません。
国税の若手飲み会でも「国税って第何志望だった?」というネタが出るぐらいです(笑)
それぐらい採用者の間では国税が第一志望でないのは明白な事実なんです。
辞退がかなり出ます。
ただし、0ではありません。
そして、特定の希望する国税局に採用されるとなると難易度が跳ね上がります。(大阪、福岡は倍率が5倍を超える年も)
新卒の頃に国税専門官に採用漏れした筆者の赤裸々な体験談はこちらからどうぞ。
国家公務員(国税専門官)の採用条件についておさらい。
国税専門官に採用された際の研修はどうなのか?という話はこちらからどうぞ。
国家公務員試験って最終合格=採用ではないんですよね。地方公務員は、最終合格=内定である場合が多いんですが。
その代わり、地方は筆記試験の点数と面接の点数を合わせて評価されるわけではなく、あくまで筆記試験は足切りのみで、最終合格は面接の点数のみという結構きつい試験である場合が多いんですが……。
例えば、国家総合職や国家一般職。これらは最終合格=内定ではないことは、当然にわかると思います。そこで、やっと官庁訪問というそれぞれの官庁に面接してもらえる権利が発生していくわけですね。
ただし、国家一般職については、最終合格者数と各官庁の採用予定者はおおむね一緒ですが。ただ、希望の官庁に行けるかどうか分からないという面では不安ですよね。
なぜ国税専門官は採用漏れがある?
それは、もし採用者数が大きく定員数より少ないと困るからです。
基本的に国家公務員の新規採用は退職した方の穴埋めとして採用されるので、採用者数が少なくなってしまうとかなり困ります。
また、公務員は国の税金から予算が出ているので予算を満たさないと次の年から予算が減ることもありえます。
つまり、最終合格者の中から言い方が悪いですが「予備合格」の人を出す必要があります。
イレギュラーなことが起きなければ毎年の統計から最終合格者数と採用数を導きだせるのですが、何か起こると辞退者が少なすぎて採用漏れが起こる年があります。
例えば、2016年度は東京特別区と国税専門官(および国家専門職)の一次試験の日程が被ることになりました。
そこで最終合格者数を増やして特別区受験生が受験できない事態に対処しようとしたわけですが、多く数を見積もったため採用漏れが普段よりも増えました。
採用者が少ない場合は責任が伴うので、国税の人事としては最終合格者を大幅に増やしたことは仕方ないでしょう。
例えば、コロナ禍で試験が延期になった時も採用漏れが増えましたが、とにかくイレギュラーな事態が起きた年は採用漏れが増えてしまうんですね。
国税専門官の最終合格から内定率は低い!?辞退がほとんどだが、まれに採用漏れあり。
さて、問題の国税専門官の場合どうなっているでしょうか。白書を見てみると、去年(2017年)の申込者数が16000人程の中で、最終合格者数は3341人です。
倍率は約4.8倍。だんだん倍率が下がっていって、去年の最終合格者数は過去最大だったみたいですね。(ちなみに、一次試験合格者は約6000人です)
ここで、あれっと思った方は非常に鋭い。そうですね、最終的な採用予定者数は1200人。あれ、最終合格に対して明らかに少ないですよね。2,5人に1人ぐらいは漏れる計算になります。
えっ、これ大丈夫なの、と思う方も少なくないはずです。
しかし、安心してください。意外と何とかなっているものなんです。なぜかと言うと、国税専門官は内定を得ても蹴る人がかなり多いからです。正直、県庁や地元市に受かっている人だと正直そちらに行く人がほとんどなんですね。なぜなら、転勤が少ないor自分の友人や恋人がいる近くですむから、です。
なので、相当数蹴る方がいる、国税を保険とみなしている方が多いので、採用面接当日に内定がもらえず保留されたとしても諦める必要は全くありません。
ただ、いつまで待たされるのか不透明すぎてメンタルが非常にやられますけどね……。
実は、管理人にも経験があるので。期待しないで待った方がいいかもしれません。もしくは、他に公務員だろうが民間だろうが内定を持っておくと不安定にならずに済みます。(小さなテクニックですがばかにできません)
さて、これどういう順に採用しているんだ? とお思いの方もいらっしゃると思います。それは、ほぼ席次順であるとみて間違いないと思います。
実際に不安すぎた管理人は、某国税局へ確認しました。そうすると、「成績を基に評価をしている」との回答を得られました。
「成績」といえば、やっぱり試験の結果であることは疑いないと思うので、やはり筆記と面接を頑張る必要があるということですね。
国税専門官採用には筆記よりも面接の結果が重要?
某掲示板では、筆記よりも面接の方を重視して採用している、との流言が飛び交っていますが、どちらも重要です。
「席次3桁なのに、内定がもらえない」という人が続発しますが、それは匿名掲示板なので話を盛って席次をごまかしていると考えても大丈夫でしょう。
一度希望の国税局に採用を保留されたあと、他の国税局に「再採用面接」を打診されるときは「席次順」が一般的です。
ただし、採用されるかどうかはその国税局の人事と面談して問題ないと判断された場合です。そこはお気をつけください。
変な回答をしない限りは採用するために人事はやってきている(大抵希望国税局に人事がわざわざ出向いて採用面接してくれますからね)ので、席次順に採用されているというのはあながち間違いではありません。
ただし、第一志望の国税局の場合は、「国税専門官の志望度と併願状況」、「国税専門官への適正(人事院面接はあくまでマイナス要素を持つ人を弾くための面接)」によって採用は左右されます。
採用タイミングがずれるだけで、十分な席次で合格した場合は採用漏れすることはほぼありません。
基本的には採用の連絡も席次順にかけている場合が多いです。
採用面接は意向確認?それとも面接試験?2次試験と別の地域ならば面接と化す。
ただ、東京国税局を筆頭に、再採用面接を行う場合があります。電話で一発内定をもらえる時もありますが、そうでなくまた採用面接をやるという場合があります。
採用面接は基本的に、「意向確認」と呼ばれていて、実際に面接をしているわけではなく、あらかじめどういう結果を出すか決めて行われるものだと思います。
ただ、全くちぐはぐな受け答えをした場合はだめです。
しかし、再採用面接に関しましては、少なくとも東京国税局はガチの面接をしてきます(苦笑)
※2018、2019年は採用面接一発目でもガチ面接だったようですね。
そうなった人がいるそうで、その人に話を聞くと二次面接を再現した感じだったと。
二次の人物試験よりは軽い感じですが、一度だけでなく一対一の面接を二度するそうなので、なかなかきついですよね。
ちなみに、私は採用面接について東京国税局に電話をして事実確認をしましたが、「東京国税局では採用面接も面接同様受け答えを見て判断している」との回答を得られました。
場所によって採用面接のやり方も違うみたいです。
そうならないためには、点数を高く取っておくことか、もしくは大阪や福岡など明らかに採用が漏れそうなところを志望しないことです。
東京、関東信越など採用されやすいところを志望しておくか、大阪の近くの方は金沢、高松、福岡近くの人は熊本、広島など近くの国税局で手を打つのもありです。
結局、毎年採用漏れ(というよりも来期以降に名簿を残した人。国税専門官の合格は三年間有効です)は100人以下ですから、あまり心配する必要もありません。
その中には大学院進学等で、2年後に採用を伸ばす方もいますしね。(あまり使う人はいないみたいですが)
8月下旬の採用面接で内々定がもらえるのが一番ですが、もらえなくても正式な採用は10月ですし、それまでは地方公務員の合格発表もあるので、全然内々定者の辞退もありえます。
10月まではあきらめないで大丈夫です。ただ、12月に再採用面接もあるらしいので、それ以降も可能性があることはありますが、その場合は「全国どこの国税局でも可」で採用志望カードを提出する必要があるかもしれません。
しかし、全国どこでも可には罠があるんですが……。
実は、矛盾するようですが、私は採用漏れ経験があります。しかし、それは私のポンコツぶりが原因でした。
実際、普通にやれば採用漏れはありえません。
安心してください。是非、反面教師にしてくださいね。
その後、私は2度目の受験で採用されています。
1度ダメでも諦めるのは絶対やめましょう。
採用漏れを絶対したくない、また希望の任地に採用されたい方は是非こちらをお読みください。
採用面接場所別攻略法など予備校では聞けない情報があります。
採用面接で採用されなくても、こちらを読めばまだ改善できますよ!
また、まだ筆記試験を受ける前の方には最大限筆記試験の点数を上げる勉強法をこちらからどうぞ。
もし、採用漏れが怖い、希望任地に採用が怪しい方は公務員以外の民間で公務員に近い業種、安定していて残業ほぼないホワイト業界についてはこちらから。